今回は「信楽焼たぬきの置物」について、意味や置き場所、縁起ものとされる由縁、メスもいるのか、そのお値段、といったポイントに焦点をあて、ご紹介していきたいと思います。
よく見かけるたぬきの存在が気になっていた方、購入を考えている方、中には「お土産でもらったけど、どうしたらいいのかな」と悩んでいた方もいらっしゃるかもしれませんね。そのような方は、是非ご覧ください!
たぬきの置物の 意味は?(信楽焼のたぬき)

店先やお家の玄関で、可愛い表情をして立っている陶器のたぬきさんに、
一度は出会ったこと、ありませんか?
全国各地様々なところで、このたぬきに出会うことができますが、
「可愛いから」「何となく定番だから」と置かれているだけでなく、
ある意味を持っています。
それはずばり、『商売繁盛の祈願』です。
この陶器のたぬき、滋賀県甲賀市信楽町で主に作られる陶器で、
「信楽焼」(しがらきやき)の一つとして有名です。
「たぬき…他(た)ぬき…他を抜く…他店を抜く」という語呂合わせや、
たぬきの丸々とした大きなお腹が「太っ腹」を連想させることから、
『商売繁盛』の意味を持ちます。

関西をドライブしたときによくよく見かけるたぬきの置物、すごく大きいものや小さいもの、なんでこんなにいっぱいあるのかなーって思っていたら、そういう意味があったんですねー!!!
たぬきの置物、置き場所は玄関?

たぬきの置物は店頭や玄関先で見かけることが多いと思います。
「商売繁盛」といった意味をとっても、お客様をお出迎えするという点で、
玄関先は最適な置き場所です。
そして風水的に、運気は玄関から建物内に入り込むとされています。
そんな玄関に縁起物であるたぬきを置くことで、いい運気を呼び込むことができるでしょう。
私自身、滋賀県甲賀市信楽町は大好きな町で、
よく訪ねるのですが、ほとんどの民家やお店の玄関先にたぬきを見かけます。
一つ一つ表情やポーズが違ったりするので、家主や店主のこだわりが感じられ、
見ていてとても楽しく、興味をひかれます。
お客様や通行人に、自分のこだわりやメッセージを伝える場所としても玄関は最適な置き場所ですね。
しかしながら、実は、たぬきの置き場所に、ここといった決まりは一切ありません。
実際、家族団欒の場であるリビングに置かれているのも、よく見けます。家族誰もが常に見やすい場所にあることで、福が家の中に溢れ、明るい空気が流れますね。
また、その出で立ちが「和」を連想させることから、和室に置かれているケースもあるようです。
日本の伝統をいつでも感じることができる、素敵な空間になりますね。
昨日は信楽方面に
— ずんばぷりん (@asikosidaiji) November 14, 2021
たぬきさんの里帰り
兼ねて行ってました🐹
私はたぬきさんへの情が濃いですが💘意外と皆さんお家の玄関前に飾られてる置物としてさらっと接されてるのかもですね…。確かに皆さんお好みは様々です💖でもこれからも愛でていこうと思います😆穏やかな一日でありますように🍀 pic.twitter.com/yOYBD8NxvD
11月8日(月)
— せり @🦋 (@yosiseri1524) November 7, 2021
おはようございます
今日は #信楽たぬきの日
11(いい)と8(信楽焼の狸=八相縁起)
少し前📸
四国 八十八ケ所巡り
40番札所 #観自在寺 で
お遍路さんの信楽焼きの狸さん発見♪
他にも色々な石像や縁起の良い置物が👀
楽しいお寺でした☺️
今日も素敵な一日を🌿#四国遍路#乱れ打ち#せり pic.twitter.com/MKone2SkvP
たぬきの置物、縁起がいいの?
たぬきの置物は先述している通り、語呂合わせから「商売繁盛」の縁起ものとされています。
それとは別に縁起ものとされている理由があります。
それは、その姿形が「八つの良い縁起」を表すとされているからです。
これを『八相縁起(はっそうえんぎ)』と言います。
微笑んでいる顔・大きな目・大きなお腹・金袋・大きな尻尾・笠・通い帳・徳利、
これらが表す八つの縁起を以下にまとめてみました。
・顔:お互いに愛想よく、いつも笑顔でいることが商売繁盛に繋がる。
・目:周囲を見渡し、気を配り、正しい判断をする。
・お腹:冷静な心も、大胆な心も、持ち合わせる。
・金袋:お金をめぐらせ、金運に恵まれる。
・尻尾:何事も「終わり良ければ全てよし」。
・笠:思いがけない災いや悪事から、身を守る。
・通い帳:まず信用を得てから、世渡り上手に。
・徳利:飲食に困らず、徳利の名のごとく「徳」を積んでいく。
以上、八つの縁起を表現しているのが、信楽たぬきなのです。
商売をしていく上ではもちろんのこと、全ての人に「生きていく上で忘れてはいけないこと」を説いているように感じますね。
たぬきの置物、メスがいる⁉︎

とてもありがたい信楽たぬきですが、
その外見は、時代が進むにつれて大きな変化を遂げています。
初期の外見は、野生に近い姿で、スリム、鼻も突き出し、表情には少し怖さを感じるものでした。
それが今では大きなお腹が強調されて、表情にもあざとさが出ており、
とても愛くるしい姿のたぬきが多いです。
そして驚くことに現在は、メスたぬきや、夫婦たぬきも存在しています。
赤いリボンをつけ、上目遣いのあざと可愛い表情をしたたぬきちゃんが、
通い帳や徳利を手にしていたりします。
その姿には何とも言えないシュールさを感じますが、
個人的はとっても好みです。
結婚祝いや女の子の誕生を祝して贈り物として購入される方が多いようですね。
たぬきの置物の値段はどれくらい?

信楽たぬきのお値段は大きさによって、大きく違ってきます。
いくつかのお店で、販売されているお値段を調べてみました。
・高さ10cm程度のものは、2000円弱ほどで購入できます。手のひらサイズので可愛い大きさです。
・高さ30cm程度のものになると、5000〜10000円前後で取り扱われています。さりげなく玄関先に置いておくのにピッタリな高さです。
・高さ40cm程度のものになると、8000〜15000円前後で取り扱われています。玄関先においても、しっかりと存在感が出ます。
・高さ1メートルを越す大きさのものは、お値段もグンと跳ね上がり、50万〜100万円弱で取り扱われているようです。
さすがに1メートルを越すようなたぬきを購入するのはハードルが高すぎますが、10000円ほどの予算で、様々なバリエーションのたぬきから、自分好みの一体を選ぶことができます。
まとめ
滋賀県で生まれ全国的に有名になった「信楽たぬき」。愛くるしい表情をして、親しみも感じますが、縁起のある、とてもとてもありがたい存在なのですね。
同じたぬきでも、いくつもの窯元で製造されており、バリエーションもたくさんあるため、自分好みのたぬきさん探しをするのも、とても楽しそうですね。
私自身、いつもは食器や花瓶を目的に、信楽を訪問するのですが、
次は「信楽焼たぬき」を目的に訪ねてみようと思います。
信楽を直接訪ねることができなくても、通販サイトでも多く取り扱われており、
全国各地から購入することもできます。
皆さんも是非、あなたにとってのベスト信楽たぬきを探してみてください。